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こまごま備忘録です。
主に本のこと、猫のこと、音楽のことなど。さぼりぎみです。

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邸宅美術館に目がありませんで
いそいそ出かけたポルディ・ペッツォーリ美術館。
国立の美術館と休日がずれてるのも有り難い感じです。
ボッティチェッリにフランチェスカ…と個人美術館としては破格の収蔵品。
近年日本にきてる絵も多いです〜。


まずはポッライウォーロの横顔の貴婦人。


以前こんな展覧会もあったそう。ポッライウォーロの美人たち勢ぞろい〜。
展覧会のことはcucciolaさんのブログにくわしいです。

この邸宅、なんとこのキラキラの書斎の部屋キラほしを除いては
さきの大戦で半壊状態になってしまって長く修復されていたそうです。

絵画や時計(のコレクションもすごかった)などのコレクションについては
疎開していたために無事だったそうです。
ミラノの街を歩いていると、ローマ遺跡、ロマネスクからムッソリーニのファシズム建築から
もうまぜこぜなのですが、近年作られたような擬古的な様式がとても多いのには
いろいろな理由があるのかもしれません。


今年日本にも来てた「書物の聖母」。これはテンペラ画
ボッティチェッリの画面って本当〜に綺麗。
私も絵画の人物の顔立ちでいうと、リッピ親子とボッティチェッリの描く顔立ちが
いちばん好みかも。なにせ少女漫画と美少年に目がありませんからね!(―っていばってどうする)


これはフィレンツェにあるフィリッポ・リッピの絵より。
なんという美少女でしょうー。

ちょっと話がとびます。
ミラノでは美術館を3つ廻ったのですが、
今回とても気になったのはマンテーニャの絵でした。

『熾天使のいる聖母子』Pinacoteca di Brera , Milano
写実性と遠近法、彫刻的な表現がかなり特徴あるルネサンスの画家ですが
正直なところ、今までに見た絵があんまり思いだせない・・・
(ウフィツィやルーブルにもあるはずなんですが、ほかの絵に気を取られてたんでしょうね)

なので今回はマンテーニャ作品との出会いになりました。
まずはこの聖母子にK.O.されました。

モデルを務めるのに疲れたのか寝てる子どもと、お母さんのふっくらとした手。
(もはやマリア様とかイエス様の名前は出てこないけど・・・)
マンテーニャはしっかりと冷徹なくらいにデッサンをとる人で、
美しい絵をめざしてるのとはちょっと違う方向を向いているように思うけど
(なにをもって美とするかは難しいですね)
そのまなざしのあたたかいのにほっとします。
上の熾天使たちも、モデルの子どもたちがしっかり実在してるような感じしますよね。
子どものくるくる変わる表情をデッサンしてるのを思い浮かべると面白いです。



『聖母子』ポルディ・ペッツォーリ美術館,Milano
じっさい、マントヴァの宮廷ではゴンザーガ候に家族同様に遇されて、
工房では弟子たちの面倒見もよい、人間的にも優れた親方だったと読んだ記憶が。(※あいまいです)

画家の老年、フェラーラから嫁いできたイザベッラ・デステはあんまりマンテーニャの作風が
お気に召さなかったけど、宮廷画家のポストはそのままでお願いしていたらしい。
まあ、イザベラ姫はまだ10代ですからもっとキラキラした絵が好きだよねきっと・・・。
(でもティツィアーノやダ・ヴィンチ(下絵だけ)が描いているイザベッラ・デステの肖像はそれほど感心できない出来栄え
なのでは?と思うので、マンテーニャに描かせていたらまた違う魅力が出たかもしれないのにね。
ただしどんな顔になってたかは謎・・・)


マンテーニャお得意の短縮法で描かれた有名な天井画。
天使のおしりがものすごい・・・。


palazzo ducale 天井画 夫妻の間,Mantova
マントヴァがいつか行ってみたい街になりました♪


晴れの国 岡山で明治の工芸展を見てきました♪
同時期に東京のサントリー美術館でも大きな展覧会がひらかれていて
あんまり期待してなかったのですが、どっこいなボリュームでしたー。

近年見直しの進みつつある明治の超絶技巧造形。
宮川香山もかかわった岡山の虫明焼、幕末明治の大輸出品の薩摩焼、
そして香山作品とてんこ盛りの内容でした。

香山の作品は生きたカニや鳥を貼りつけたかのようなびっくり造形で
インパクトが強いのですが、美術史では長く無視されてきたそう。
このやりすぎ感の強さは明治工芸の特徴。
でも、工芸品はどうしても下に見られがちなのと、輸出品が主だったので
日本にあまり作品が無かったのも評価の低さにつながってるとか。

私も・・・そんなにゴテゴテ嫌いではないと思いますが
さすがにちょっと引いてて、今まで見るチャンスはあったのですが(ヤマザキマザックとか)
逃してしまってましたが、やっぱり一度は見てみなくては。

花よりもむしろ明らかに枯葉とか枝のゴツゴツした感じとか
鳥の羽根とかディテールを再現するのに気合が入っていて
ひとことですごいです。
苔が生えそうな黒々とした木の幹なんて見事。

ネズミも可愛い〜☆

葡萄鼠細工花瓶

擬人化された虫たちの絵巻物みたいな行列が面白かったりして
江戸の文化の継承も感じましたし、
日光東照宮といい、やはりこのデコラティヴなのも日本文化の片翼なんだなあと
再確認することもできます。

瓢箪細工虫行列花瓶

反対にミニマルなものが生まれてくるのは歴史的に見ても
デコデコ文化の絢爛たる時代と同時期だったりします。
現代だってもしかしたらそうかもしれないと思いました(洗練度は別として)。
でも私はミニマリストにはなれないわー。


存外にあっさりとつくられた佳品もうつくしかったりして
やっぱり見てみないとわからないと思いました。


茶器でちょくちょくお世話になっている虫明焼も集まっていて、
じつはなかなか見る機会のない薩摩焼も優品が来ていて
いささか眼は疲れましたがいいもの見せてもらいました〜。

2016.3.18.-5.8. 岡山市の岡山県立美術館にて。

横浜・真葛ミュージアムの展覧会のNorisukeさんのブログ記事。写真がきれい〜。



工事のため春まで閉館している西洋美術館ですが、
閉館するまえまでは版画の資料室?のほうで古典絵画を展示していました。
新所蔵品や、フェルメールかも?という寄託品などを観ることができました。


新所蔵・デル・サルトの『聖母子』
聖母のモデルはいつも奥様なのです。


彼の絵に特徴的な(というかこの時代に特有の?)顔色の悪さが気に掛りますね。
奥様だいじょうぶ?


これは隣にありました新規寄贈★作品でドメニコ・プリーゴの婦人像。
フィレンツェのデル・サルト↑の工房で活躍した画家なのだそう。
アイ・シャドウは全然無いのね。すきとおるような肌。


私が行った時は同じ上野でモネ展がすごく混んでるみたいでしたが、
ここ西洋美術館ではいつも落ち着いて見られます。


今回気になったセガンティーニ。
旧松方コレクションの2作品を並んで見ることができました。

羊の毛刈りです。
ふらっと行きたくなってお隣岡山県まで日本画を観に行ってきました。
菊池契月展。(笠岡市竹喬美術館) 2015年1月31日〜3月15日(月曜日と2/12は休)
京都の市立で何枚か見ているのですが
例によって日本画の知識があんまり無いので大家でも情報がすっぽ抜けています。


「少女」1932年 京都市美術館
京都で見たうちの一枚。すんなりした足にみとれます。
墨の線のうつくしさを再認識。


展覧会のポスターの絵は「朱唇」1931年 京都国立近代美術館。
慶長小袖でぺたっと坐る女性が、存在になんだか凄みがあって
正直、こわいくらいの迫力があります。
袖からにょきっと伸びたしろい腕がなまっぽい。
それにしても本当に線のきれいな画家さんです。


この美術館の特別展では新館も使ってかなり大きな展覧が開催されるのですが
今回も大きな回顧展になっていて、「南波照間」などの代表作も揃いすごーく見応えがありました。
長野出身ということは初めて知ったのですが郷土の信州の女性像などの作品も展示されて
農村から粋筋、歴史画などいろんな画風をみることができます。
大作が多く、前期後期での展示替えも多いので、また後期(17日〜)にも行く予定です。


「赤童子」1926年 京都市美術館
帝展に出品された絹地の一枚。あかい肌が発光してなんとも美しかったです。
今回、ほかの仏画にはあんまり心惹かれなかったんだけど、
この作品は童子の存在感がきわ立ってます。踏みしめた脚は仏像彫刻のような陰影。



今回の画像では、「少女」と「赤童子」は前期のみの展示。「経正」「忠度」も見れました♪
後期は「散策」「敦盛」などの展示も。楽しみです。


「散策」1934年 京都市美術館

秋の霧に包まれたオータンの修道院宿にて。

いきなりとびますがブルゴーニュ地方のオータンにて。
かつてオータン大聖堂の扉口にいたという、イブのレリーフ。
ロマネスクの美術のなかでもとりわけ個性的で魅力的な作品に会いにいってきました。
※金沢先生の記事「運命のひとくち」


横顔のイヴ。きれいに梳られて波打つ髪も印象的。


"イブの誘惑"とも呼ばれる浮彫です。


博識のガイドさん(豪)によると、イヴは美しい脚をもつ女性だったのだそう。
古代から男性は脚フェチなのかな・・。
アダムは行方不明のままだということですが、
(想像のアダム・イラストをいろいろみせてもらいましたがどれも変・・・)
この魅力的なイヴと対になるアダムなんて本当にいたのかな、そんな気になってきます。



15世紀につくられたオータンの聖母様。すごく美しい作品でした。

オータンは今ではそんなに大きな町ではないのですが、
ローマ劇場や古い門などの遺跡が皇帝アウグストゥスによって建てられたという歴史を思い起こさせます。
町の名前autunもアウグストゥスの名前を戴いたものだというし
重要な町だったんですね。
中世には、ブルゴーニュ大公国の宰相ニコラ・ロランを輩出。
ジャンヌ・ダルクをイギリスに引き渡した等、悪名高い人物ですが
(でも戦争していたのですからね…)、晩年はボーヌにオテル・デューという病院を作ったりと
罪滅ぼししてるみたいです。
ロラン美術館の収蔵品はかなり特級のお宝もあって、
町の長い歴史とブルゴーニュ公国と宰相の権力をひしひしと感じました。


ベレロフォンのモザイク。
キマイラ退治で有名なギリシャ神話の英雄…ということですが
私、まったく覚えてない英雄さんです。有名なのかな・・・。

今ではルーブルにあるヤン・ファン・エイクの「宰相ロランの聖母」
フランス革命まではここオータンの教会におかれていたそう。
ファン・エイクやファン・デル・ウェイデンに絵を描かせられる当時のブルゴーニュ公国…
凄すぎてくらっときますね。

De Maagd van kanselier Rolin ,Jan van Eyck 1434頃



「六観音」から「聖観音」14c東寺由来

開館15周年記念特別展
日本美術の荘厳-祈りとかざり

2013年5月11日(土)−7月21日(日)
前期:5月11日(土)−6月16日(日)
後期:6月18日(火)−7月21日(日)


最近仏教美術の装飾部門にひかれていた私にはとても気になる展覧会でした。
精緻な華鬘もじっくり見れるのでわくわくです。
細見コレクションの出発点は仏教と神道の美術なのだそう。
あまり時間がないなかで観たのですが大充実の内容でした。
平安時代の鏡"羽黒鏡"などもなかなか見ないような気がします。

冒頭の、展示ケースが小さく感じるほどの大迫力の観音像も
なんだか無国籍的でよかったですが
こちらの菩薩さまの深淵な美人ぷりにはうっとりです。

「普賢菩薩像」平安後期(12c院政時代)

細見ニュースレターn.71のあたりをご覧くださいませ。(華鬘はn.83)


ちょっと遠回り(?)しましたがほんらいの目的地その,砲笋辰討ましたよー。
姫路城と同じ敷地にあるのでアレですが
姫路市立美術館です。

すてきな美術館ですね・・・。
ここはクノップフやデルヴォーをもっているので有名な美術館ですが
わたくし来るのははじめてです。
ここは明治末期の建物で、かつては旧陸軍の武器庫だったらしいです。

本日の企画展は同じベルギーでも趣きはがらっと変わりまして
「エミール・クラウスとベルギーの印象派展」です。

『野の少女たち』エミール・クラウス

エミール・クラウスは1849年ベルギーのゲント近郊に生まれ、
フランスの印象派に影響を受けて、ベルギーにおける印象派ともいえる
「リュミニスム」(光輝主義)を発展させた中心的な人物です。
大原美術館のコレクションでも有名な児島虎次郎もクラウスに師事しています。
家族がゲントを訪れるときの下調べで知って以来惹かれている画家さん。

2010-11年に「フランダースの光」展が開催されたときなど日本でも注目されました。
気になっていた展覧会だったのですが見逃してしまったので・・・
今回出品が少しかぶっているのも私にとってはうれしかったです。

『陽光荘(ゾンヌスヘイン)の紫陽花』エミール・クラウス


『晴れた日』エミール・クラウス

光こぼれてるYO!とためいきでそうです。
イタリアの印象派:マッキアイオーリ展をちょっと思い出す…。
クラウスの絵30点ほどと合わせて、クラウスに学んだベルギーの画家たちの作品と
フランスの印象派作品などが総数70点ほどで展観されています。
今回モネやピサロ、シニャックや、親交の深かったル・シダネルの絵なども展示されていたので
いろいろな作風を見比べることもできて興味深かったです。
フランス印象派の出品は日本の美術館から。
最後には児島虎次郎と太田喜二郎の作品で日本とベルギーとのつながりを見ることもできます。
芸術村だったラーテル村でふたりも一緒に絵画制作したのよね。


『和服を着たベルギーの少女』は近年ずっと大原美術館の入ってすぐのところに置かれていたと
思うのですが、大原美術館以外で観るのははじめて。
「筆のタッチはむしろ表現主義的で和服の色彩はフォービズム」とかかれていて
そういう風に観たことはなかったのでびっくりしたのですが、
確かに近くで見るとこの筆づかい、けっこう烈しいですよね。
クラウスは児島がこの絵をみせたときに、
「此れは君が絶えず傍らに置いて新しい作品を描きたる度ごとに比べてみたらよい」と言ったのだそう。
留学の成果が出たこの作品、フランスのサロンで入選を果たしています。


姫路市立美術館での本展は会期終了しましたが
もうすぐ東京での公開がはじまります。

※巡回展のスケジュール

2013.6/8-7/15 東京ステーションギャラリー
2013.7/26-8/25 石川県立美術館
2013.9/14-10/20 碧南市藤井達吉現代美術館


渋谷の文化村モュージアムにて29日まで「クライドルフ展」開催中です。
19世紀末から20世紀にかけてスイスとドイツで活躍した画家・詩人で印刷技師でもありました。
先日東京を通った折になんとか見て来たのですが、たいへんな大規模展ー★
さいごは閉館時間に追いかけられるような感じだったので(※文化村の閉館時間はかなり遅いです)
もう一度ゆっくり見たーーいとたわごとをいう毎日デス。

今回はベルン美術館などから版画の原画にもなったクライドルフの水彩画が勢ぞろい。
繊細でコミカルな独特の世界は、小さきものへの緻密な観察眼にしっかりと支えられていることが
よくわかる素敵な展覧会でした。
特に、解剖しそうな勢いでじっくりとと書かれたバッタの精緻な絵図から、
少しずつ虫たちの脚が伸び、やがて立って走りだす移行のよくわかる展示の流れはさすが。

そして花ばなの世界も。


フクロナデシコのおばさまたちは
ヤマニンジンの下で ティーパーティー
ヒナギクたちが お客様
「ヒナギクさんのお茶会」より


身近な花々もたくさん出てきて、植物図鑑と照らしても楽しい「花のメルヘン」
特集:「クライドルフが愛したアルプスの花々」(スイス政府観光局)

この後は福島県郡山市立美術館(2012年8月4日〜9月17日)、
富山県立近代美術館(11月10日〜12月27日)、
横浜そごう美術館(2013年1月30日〜2月24日)と巡回します。
西の国にはこないのが残念ー。



充実の図録にはクライドルフのデビュー作「花のメルヘン」の絵本も付属。
水彩原画による絵本なのでいままで手に入れることはできなかったエディションといえるかも?
蝶や花の妖精たちが印刷された透明カバーも凝っていてうれしい一冊です。
bunkamuraオンラインでも入手可能♪

ところで、クライドルフの時代はリト(石版)グラフ⇒ジンク(亜鉛版)⇒オフセット、と
印刷技術の大きな変化の時期とぴったり重なります。
自ら印刷技師であり、石版を手がけたクライドルフと印刷にまつわる技術的なことも
もっと知りたいとおもいます。
アポロン様…
なぜ様付けをするかというと、それはすっっごく怖い神様だからデス。
そのアポロン様の起源はアジアにたどることができるそうで、
(なのでトロイ戦争でもトロイの味方をしている)
どことなくアジアっぽいお顔の像も見ることができます。
そのうちひとつはローマのヴィッラ・ジュリア・エトルスコ博物館にいる
こちらのお方。Apollo di Veio(B.C.500)




脚を大きく踏み出して、対峙するのはヘラクレス。
ヘラクレスとアポロンが対戦するようなエピソード?うーんちょっと分りません。
足の筋がとてもリアルで衣紋の下のマッチョさも伺えます。
ヘラクレスのほうがかなり分が悪そう。
この像はテラコッタ製で神殿の屋根の上の飾りだったといいます。
よくご無事で・・・。今日博物館で逢えるのは奇跡かもしれません。

もうひと方は、本家(?)デルフォイのアポロン神殿から発掘されていまもデルフォイに
いらっしゃいますが、象牙+金という彩やかな装い。

黒いマリアを思い出すような黒い肌は、
火災に遭い黒変してしまった象牙とのこと。
でも、この強い眼差しにぴったり、とも思うのです。
紀元前550年ごろに帰属されるこの像、どこかオリエンタルな雰囲気を感じます。


強烈なパワーのあるアポロン様。いつか会ってみたいです。
Romeo & Juliet [Blu-ray] [Import]
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Mariinsky Ballet,Gergiev
マリインスキーによる本家ラヴロフスキー版のバレエのロミジュリ。古典だけどさすが音楽が自然に入ってきます。ジュリエットにはヴィシニョーワ。
生命力にあふれてて本当可愛いです。